近年オイル交換にまつわるトラブルが多発している!オイル交換をする時に気を付けるべき事

車の基本的なメンテナンスとして、エンジンオイルの交換があります。DIYで交換する人も多い作業ですが、ここのところオイル交換が原因のトラブルが目に見えて増えてきています。

何度か似たような内容を書いて事がありますが、再度振り返ってみます。

エンジンオイルの目的は、もちろん劣化したオイルを新油と入れ替えることです。オイルには大きく5つの役割があります。潤滑・密封・冷却・清浄・防錆の5つです。オイルは一度熱を加えると酸化が始まり、劣化します。

走行距離と時間軸の両方で管理していかないといけません。劣化したオイルを使い続けていくと、スラッジが溜まってしまったり潤滑不足などでエンジン内部に異音が発生したりします。

怖いことに車両火災につながるケースも考えられ、各自動車メーカーが注意喚起をだしています。

単純なオイル交換という作業ですが、トラブルになりやすい点があるので紹介します。

アルミのオイルパンはネジ山に気を付けて

ぶっちぎりトップに挙げられるトラブルは、ドレンボルトの締めすぎによるオイルパンのネジ山損傷です。

特にダイハツKFエンジンが圧倒的に多いです。たまにスズキ車でも遭遇します。

エンジンを軽量に作るために、オールアルミエンジンが多くなってきています。オイルパンもアルミで作られている車に関しては、ドレンボルトの締め付けをきちんと行わないとネジ山をなめてしまいます。

一度舐めた位なら、ヘリサートやタップボルトでネジ山を拡大するというリカバリーができます。

オイル交換って、整備工場でなくてもできます。ちゃんとした整備士なら規定トルクを守ってドレンボルトを締め付けますが、そうでない人もいます。

他社でオイル交換をした後に、オイル交換が入ると舐めてる事がある・・・。そういうことがよくあります。

ドレンボルトの締めすぎには要注意。DIYでオイル交換をするときは、できればトルクレンチを使うことをお勧めします。

ドレンボルトを外そうとしたとき、手の感覚でやばいなと思ったら舐めている可能性があるので、修理前提でプロに依頼したほうがいいです。外しちゃうと走行不能になってしまいます。

オイルのグレード・粘度の不備による異音

エンジンオイルのチョイスも気を付けないといけません。

例えば指定のエンジンオイルが0W-20のSNだとします。このエンジンに0W-16を入れてしまった・・・。更には超低粘度の0W-8を入れてしまった・・。

オイルの選択ミスはエンジンにダメージを与えてしまいます。取り扱い説明書に指定粘度とグレードが書いてあるのでそれをベースに選んでください。

多くの車は0W-20と5W-30などが使えるのが多いです。

逆に0W-8指定の車に15W-50を入れるのもマズイです。オイルのクリアランスやポンプの負荷などでオイルがうまくいきわたらなくなり、逆に焼き付く可能性だって考えられます。

オイルの入れすぎ・少なすぎに注意

エンジンにはレベルゲージがついています。(ついていない車も一部存在します。)オイルレベルゲージにはFとLのメモリがあります。基本的にこの間にオイルが達していれば量はOKです。

量によるトラブルは、Fよりも入れすぎる人が圧倒的に多いです。オイルを入れすぎるとどうなるか?クランクケースの内圧が高まって、ブローバイが過多となります。

エアクリーナーをすぐに汚してしまったり、ブローバイの影響でインジェクターの先端を汚すこともあります。稀にインジェクターのホールを塞いでしまい、空燃比がリーンに陥ってエンジンチェックランプが点灯したこともあります。

オイルの入れすぎはクランクシャフトの抵抗にもなり燃費も悪化しますので注意してください。

もちろんLよりも少ないのはさらに大問題です。こちらはオイルが足りなくて焼き付いてしまいます。

オイルの量は厳守してください。途中オイルが喰うエンジンもあるので、減ってきたら補充してください。

オイルのメンテナンスリセットをすること

今多くの車はメーターパネルにオイルメンテナンスを表示しています。スズキ車全般やホンダ車、もちろんスカイアクティブDなどもそうですが、オイル交換をしたらリセットしないといけません。

オイル交換をしたのに、メーターにオイルマークが点灯したり、オイル交換をしてくださいなどといった表示が出るのは気分がよろしくありません。

これは現場で働く整備士も忘れがちな作業です。

ディーラーなら取り扱いメーカーがほぼ統一できていますが、いろんなメーカーを扱っている工場は都度確認をしないとクレームになる事もあります。

もちろんDIYでもリセットをしてください。

その他として気を付けたい事

その他として気を付けたい事はパッキン類です。

ドレンパッキンを交換していないから、下から垂れる・・。オイルフィルターのOリングがうまくかみ合っていないので漏れてくる・・。

オイル交換をしているのに漏れてくるのって、気持ち的によくないです。

きちんと取り付け面を清掃して、オイルを塗布するところは塗布してから各部品を取り付けてください。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする