オイルを交換していてもターボが壊れることがある。ターボが壊れる原因とオイルの関係は?

ターボが壊れて白煙がモクモクと出ている車をたまに見かけます。ターボが壊れるとマフラーからかなりの量の白煙が出ます。そ

ターボチャージャーが壊れる原因はいろいろとありますが、一番はオイル管理が原因です。

高温・高速で回転するターボチャージャーは、エンジンオイルで冷却や潤滑をしているタイプが多いです。ターボが壊れるとこのオイルが直に吸気系統へ吸い込まれるため、マフラーから白煙が相当でます。

今一度ターボについて考えてみたいと思います。

ターボ車はオイル管理がNAエンジンの半分の理由

ターボ車は自然吸気のNAエンジンに比べて、エンジンオイルの交換時期が異なります。一般的なNAエンジンは1年15000kmごとのオイル交換なのに対し、ターボ車はその半分以下に設定されています。

何故ターボ車はNAエンジンよりも早くオイルを交換しないといけないか?

ターボ車はNAエンジンよりも発熱量が高く、オイルへの負担が大きいことが挙げられます。そして、オイル交換をさぼっているとすぐにタービンが潤滑不良を起こして焼き付いてしまいます。

これがターボ車がNAエンジンよりもオイル交換をシビアに行わないといけない理由です。

ターボの潤滑油路は想像以上に狭い

写真の手に持っているボルトを見てください。銅ワッシャの下に丸い穴が開いているのがわかります。

これがターボのオイルラインのオイル供給穴になります。非常に小さい穴です。

エンジンオイルの交換を怠っているとスラッジが溜まります。

エンジンオイルは交換を怠っていると徐々にスラッジ化していきます。この画像は約2万キロエンジンオイルを無交換でいたエンジン内部です。

2万キロにいたるまでに、オイルが真っ黒になりスラッジとして堆積していきます。

このスラッジがオイルラインを塞いでしまったらどうなるか?

高速で回転するターボにオイルが供給されなくなり、あっという間に焼き付いてしまいます。ターボ車にとってオイル管理が非常に重要な理由がここにあります。

ターボが壊れるその他の理由は

ターボが壊れる原因のほとんどは、オイル管理の不備によるものです。

しかしそれ以外の理由でもターボが壊れることがあります。それはどんな理由か?

まず考えられるのが、異物が吸気ラインに入り込んでしまい物理的にターボの羽を壊してしまう場合。

ターボの羽のクリアランスは非常に狭くできています。異物が入り込んでターボのインペラにあたってしまうと、すぐにターボチャージャーが外壁と干渉してしまいます。

ターボの羽にガタツキがあるエンジンはどんな症状がでるかというと、アクセルを踏み込んだらギャーといった異音がしてエンジンが吹けなくなります。

これはターボの羽が壁に干渉して空気をうまく吸い込めなくなってるがために、異音がして吹けなくなるのです。過給圧をかけないようにじわーっとアクセルを踏んでいくと、なんとかエンジン回転数を高く保持できました。

物理的にターボの羽を損傷してしまうケース。

もう一つは過給圧の制御がうまくいかない場合です。通常なら規定値以上の過給圧がかかると、圧力を逃がすためにウエストゲートバルブが開きます。このウエストゲートがうまく開放されないとどうなるか?

想定以上の圧力でタービンを回転させようとなり、最悪の場合ターボが耐え切れなくなり、やはりタービンが外壁と干渉するなどして壊れてしまいます。

この過給圧を細かくコントロールしないとターボはすぐに駄目になってしまいます。昔のホンダバモスは、過給圧をコントロールするアクチュエーターのロッドがさび付いて動かなくなることがありました。

うまく過給圧が逃げないということで、ECUがフェイルカットしてエンジンが吹けなくなるという症状がよくでました。このようにECU側でセーブしてくれればいいのですが、それができない場合ターボが壊れてしまいます。

ターボの寿命を延ばしたければオイル交換を適切に

軽のハイトワゴンなどでNAエンジンだと、もうちょっとパワーが欲しくなります。タントとかのサイズでNAになると山道を走ろうとするとパワー不足は否めません。

軽自動車はそもそもがエンジン回転数も高めを使います。ここにターボが加わるわけで、軽自動車のターボ車っていうのはシビアコンディションでは2500km、3か月ごとにオイル交換をしないといけないと指示されています。

きちんとしたグレードのオイルを早めのスパンで。

これを守らないとターボの寿命を延ばすことはできません。ターボ車はオイル交換が何よりも大事になってきます。

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