各自動車メーカーからの注意喚起!シリコン含有スプレーは電装品近くで使わないこと!

この前のこと、中古車を営業マンが納車準備で磨いていました。中古車は掃除を徹底的にすることで、見映えが大きく変わります。

掃除機を一通りかけて、インパネ部分の埃を奇麗に取っていたところまでは良かったんですが、おもむろにパネルに向けてスプレーをかけているので、注意しました。

艶を出したいということで、スプレーをかけながら磨いていたわけですが、使ってるスプレーを見てみたら、問題が出るスプレーでした。

シリコン含有のスプレーを電装系統にかけては駄目

今回使っていたスプレーがこのKUREのシリコンスプレーだったわけではありませんが、わかりやすいのでこちらを元に話を進めます。

結論を先に書くと、シリコン含有のスプレーを電装部品にかけてはいけないのです。壊れます。これは車の電装部品に限らずです。

順を追って説明します。

まず、CRCに代表される潤滑剤と、シリコンスプレーの違いは何か?

CRCなどの潤滑剤は、内部に浸透しながら金属表面に薄い皮膜を作り、潤滑効果を発揮します。

シリコンスプレーは対称面にしみ込むことなく、皮膜を作って潤滑効果を発揮します。

CRC556は浸透性が高く、シリコンスプレーはそうではないということです。

シリコンスプレーのいいところって、金属以外にも幅広くつかえること。例えば引き戸が渋くなったとか、デスクチェアのローラーが渋いなど。プラスチックでも木でもなんでもすべすべにしてくれます。

ゴム部品にも使えるので、車での用途も幅広くつかえる便利なスプレーです。しかしシリコンスプレーは、電装部品には厳禁です。

シリコンスプレーが電装品の導通を妨げる原因になる

特にべたつかないので、艶出し効果にも使う人が多いのがシリコンスプレーです。艶出し目的で車の室内にスプレーすると、車の電装部品に付着して壊れてしまうことがあります。

具体的な部位として、ライトスイッチやウインカースイッチ。ホーン、オーディオや空調のコントロールパネルなど。

直接噴射してしまうのはNGです。これはどこの自動車メーカーもNGとして注意喚起をしています。

何故シリコンスプレーを電装部にかけると壊れてしまうのか?

シリコンスプレーが、電装部品の接点に付いてしまうと、電気を通さない物質である二酸化ケイ素皮膜を形成して電気が流れなくなるからです。

通常接点同士は電気を導通させないといけません。ウインカースイッチで考えると左回転の向きで左側ウインカーとの接点がつながります。右回転の向きで右側ウインカーの接点がつながります。

ここにシリコンスプレーを噴射すると、接点が導通しなくなりウインカーが出なくなるわけです。

車の艶出し目的で、シリコン含有のスプレーを使う時は電装部にカバーをかけるなどの注意が必要です。

手軽に艶出し効果が得られるシリコン含有スプレーですが、電装部品が近くにある部位に使用する時は特に注意してください。

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