中古車にだって慣らし運転が必要である!新車とは違う意味の中古車の慣らし運転とは?

以前、新車の慣らし運転について書いてみました。一応日本が誇るスーパースポーツであるGT-R、スープラ、NSXの取り扱い説明書を紐解いて、自動車メーカーが慣らし運転にどのような考えを持っているかなどを検証しました。

新車の慣らし運転は必要か?GT-RとNSX、スープラの説明書には意外な答えが書いてある

この記事でもちょっと書いたのですが、中古車を買ったらそもそもどうなのか?僕は中古車にも慣らし運転が必要だと考えています。

今日は中古車の慣らし運転について書いてみたいと思います。

中古車の慣らし運転の意味とは?

まず、新車の慣らし運転と中古車の慣らし運転。これは意味合いが違います。新車の慣らし運転というのは、可動部をなじませるために、徐々にエンジン回転数などをあげていく。

新車の場合、エンジンだけではなくて各部全てが新品です。ギヤも当然のことながら鉄粉などが発生するわけです。それら新品部品を急がつく操作をしないことで、じわりじわりと馴染ませてあたりをつけていく。

これが新車の慣らし運転の考え方です。

中古車の慣らし運転はどういう意味合いがあるのか?

まず、前のオーナーがどのような使い方をしていたかが不明なので、探りながら自分の色に少しずつ変更していく作業です。

例えば、40代くらいの男性がブイブイと使っていた車。この年代は基本的に80年代から90年代に高性能車が出てきた世代です。どちらかというと、エンジンを高回転域まで回してつかう。

これに対して高齢者や免許取りたての人。そもそもATならDレンジに入っていることで勝手にシフトアップしていきます。エンジンを高回転まで回すということはほとんどされていない。

前者であれば最初から回るエンジン。後者であれば、ちょっと吹けの悪いエンジンに馴染んでいるかもしれません。

もともと高回転まで使っていなかった車のエンジンを、いきなりアクセル全開でレッドゾーンまで回したらどうなるか?エンジンは相当びっくりして予期せぬトラブルが発生するかもしれません。

なので中古車の慣らし運転というのは、前のオーナーの癖をとりのぞく慣らし運転が必要になってくる。そしてもう一つの意味合いとして、自分がその中古車に対して馴染んでいくというものも含みます。

前に乗っていた車がただの軽自動車だった。それが中古のスポーツカーを買った。こんな乗り換えの場合、自分自身に覚悟というか気持ちの切り替えが必要になります。

こういうことも含めて中古車の慣らしが必要になります。

中古車は慣らし運転の前にメンテナンスをしてから

中古車の慣らし運転を始める前に、やらないといけないことがあります。それは最低限のメンテナンスをするということ。

これはどういうことかというと、どのようなメンテナンスを施されてきた車か不明なので、一旦部品などをリセットする意味も込めて交換する。

まずは油脂類

エンジンオイル、ミッションオイル、デフオイル、トランスファオイル、できればブレーキやパワステオイル。

各油種がちゃんとした新油になっていなければ、そもそもエンジンを回したりする行為は危険です。あとはベルトに亀裂が入っていれば交換しておいたほうがいい。ブレーキは残量が残って錆びてなければそのままでもいいです。エアクリーナーやプラグの状態も確認して悪かったら交換すること。

問題なのはタイミングベルトを使ってる車。走行距離10万キロで交換推奨な部品です。ただタイミングベルトもゴム部品なので、経年劣化を起こします。

エンジンを回されなかったベルトが、いきなり高回転まで回されるとコマ飛びなどが起きる可能性があります。走行距離もある程度超えていたら思い切ってタイミングベルトを交換してしまうのが心配の種を取り除く手段になります。

切れてしまえばせっかく買った車のエンジンが壊れてしまいますから。

中古車の慣らしは新車みたいに厳密に考えなくてもいい

中古車の慣らしは、新車ほど厳密に考えなくても大丈夫です。そもそもの可動部分はすでにあたりがついています。

あくまでも

・前のオーナーの使い方を自分色に変えていくこと

・自分自身が前に乗っていた車から馴染んでいくこと

ただ、最初の100kmくらいはいきなりレッドゾーンまで回すといった使い方はやめたほうがいいでしょう。

少しずつエンジンは回していくほうが無難です。タイミングベルトの車は交換をしてからのほうが安心です。

中古車にも慣らし運転が必要な理由がある。ちょっと意外な慣らし運転の話でした。

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