走行中コトコト音がしたら危険信号!ハンドルが効かなくなる?ゴトゴト音の原因と修理代を症状別に解説

車を乗っていると、今まではしなかった音が出るようになってきた。

特に段差を乗り越えるとコトコト音がする・・・。ある程度の年数と距離を走ってくると出てくる異音の1つです。走行中コトコト音がする原因には何種類かに別れてきます。

コトコト音の原因は

1、ジョイント部分にガタつきが発生している

2、ロッドなどが折損しかかっている

3、ゴム部品が痩せて振動を抑えきれない

大きくこの3つに分けられてきます。それぞれ症状別にみてみましょう。

ボールジョイントのガタによるコトコト音

走行中でコトコト音が発生する原因として、ボールジョイントのガタつきがあります。

ボールジョイントが使われている部位は、サスペンションのアーム部分。タイロッドエンドなどが代表的です。

実はこのボールジョイントのガタつきというのはかなり危険な状況なのです。

ボールジョイントは、人間でいうと関節部分にあたります。この部分はボールジョイントブーツというゴムブーツで常に保護されているんですが、ブーツが破けて中に水が入る。そして錆が発生するとガタつきやすくなる。

これが錆びたボールジョイントです。ここまで錆びてしまうとジョイントを手で引っ張るとカタカタ音がしたりします。こうなると走行中にジョイントが抜けてしまうことがあるのです。とても危険です。

タイロッドエンドのボールジョイントが抜けてしまえば、ハンドルを切ってもタイヤの向きが変わらなくなります。ロアアームのボールジョイントが抜けちゃえば同じようにハンドル操作が効かなくなります。

車検の検査で足廻りの点検がありますが、各部にガタつきがあると検査にも引っかかるため車検に通らなくなります。

段差を超えた時にゴトゴトといった異音を発生するようになったら、アームなどのボールジョイントのガタを真っ先に点検してください。

修理代は、アームアッセンブリーの交換になる車もあれば、ボールジョイントだけ切り離して交換ができるタイプもあります。

ボールジョイントだけであれば1万円弱くらいから修理可能ですが、アームアッセンブリーだと部品代で2万〜5万円程度必要なので、工賃込みだと3万〜10万円程度かかってきます。

もちろん右側にガタが発生したら同じ距離を走ってきた左側も似たような状態になってると考えていいでしょう。予算があれば両方一気に交換がいいです。

走行上一番危ないコトコト音がボールジョイントからの異音です。

スタビライザーリンクロッドからのコトコト音

続いて足廻りからの異音原因ナンバー1にあげられるのがスタビライザーリンクロッドからの音。

写真は三菱コルトのものですが、スタビライザーのリンクロッドのゴムブッシュが経年劣化で砕け散って、ネジがダイレクトにアームに接触してしまっています。

段差を乗り越えるとゴムがクッションになるところですが、金属同士が接触するのでゴキンといった異音を発生させています。

そもそもスタビライザーって何かと言うと、カーブを曲がった時に車のロールを抑えるつっぱり棒の役割です。これがまずボディかメンバーにブッシュを介して取り付けられています。そして、端っこ部分がリンクロッドを介してロアアームなどの接続されています。

ダメになりやすいのがこのリンクロッド。段差を乗り越えるとロアアームが伸びたり縮んだりするため、つっぱり棒のスタビライザーをリンクロッドを使って力を受け流しています。

距離を走ってくると劣化して折損したり、やはりジョイントにガタを発生させる。

これはボールジョイントを採用しているスタイビライザーリンクロッド。日産キューブのものです。

そしてこちらは長いボルトといくつものゴムブッシュ。トヨタのランクルにつかわれているスタイビライザーリンクロッドです。

スタビライザーのリンクロッドから音が発生した時、走行に重篤な問題が発生するかといえばそうではありません。ロアアームと違ってハンドル操作が効かなくなるという恐れはないので、その点は安心です。

修理代はこのランクルみたいにゴムブッシュ挟み込みタイプの方が安いです。本当にロッドを使ってるタイプになると部品が片側5000円程度してくる。

修理代はおよそ片側8000円〜15000円程度になってきます。

ショックアブソーバーアッパーマウントのコトコト音

最後に紹介するのがショックアブソーバーからの異音。アブソーバー本体からの音の場合もありますが、結構多いのがアッパーマウントというゴムブッシュ部分からの音。

ゴムブッシュが痩せて音を吸収しきれなくなってるケースです。

ショックアブソーバーという部品は何をしているか?ほとんどお分かりかと思いますがさらっと説明します。

車にはそれぞれのタイヤにスプリングが付いています。段差を乗り越えた時など、各サスペンションのスプリングがたわむことで衝撃などを緩和しています。

ただ、重たいものに取り付けられているスプリングをイメージしてください。段差でスプリングが縮んだとします。そのスプリングはボヨヨーンと戻る力が働きますよね?

こうした周期振動がいつまでもおさまりにくいため、ショックアブソーバーで力その力を減衰させているのです。よくショックが抜けた車って聞きますが、どういう状況かというと、段差を乗り越えたらいつまでもボヨンボヨンと振動がおさまらない車になっていることです。

話を戻してこのショックアブソーバーは車体に取り付けられている部分には、アッパーマウントというゴムクッションを介しています。

ほとんどがゴム部品なんですが、ここが痩せてくるとゴトゴトといった異音を発生することになります。

ただショックアブソーバーのアッパーマウントを交換するとなると、車体からショックアブソーバーを外して、さらに分解をしないといけないため思いの外工賃がかかります。

アッパーマウントの部品代は5000円弱ですが、工賃が2万円近くかかってくることもあるので、25000円程度は片側で修理代がかかってきます。

もしアッパーマウントを交換するのであれば、アブソーバーのダストブーツなども一緒に交換するようにしましょう。どうせアブソーバーを分解するのであれば周辺部品は交換した方がお得です。

こちらも走行中に危険な状況下に陥るわけではないので、全体的にへたってきたらアブソーバーを一気に社外品に交換しちゃうという手もアリです。

アブソーバーの分解にはスプリングコンプレッサーが必要で、きちんと知識を持っていないとかなり危険ですので注意しましょう。

走行中ゴトゴト異音をまとめると

段差を乗り越えて真っ先に点検して欲しいのはボールジョイントのガタつき。ここはハンドル操作が急に効かなくなるなどかなり危険な部分です。

足廻りのボールジョイントに異常がなければスタビライザーリンクロッドを手でさすったりしてガタツキを点検。

ショックアブソーバーからの異音であれば、社外の新品アブソーバーASSYに交換してしまうのが経済的におすすめだと言えます。

何れにしても普段はしなかった愛車からの異音。それを察知できるのは毎日使ってるオーナーが一番です。

毎日乗ってる人がいつもと違う音がする?と変化を感じたら車に何かしらの異変が起きているのは間違いありません。人間の感覚というのは機械異常に確かなものを持ってるので、ゴトゴト音を感じたらとりあえずジョイントのガタつきから点検してもらいましょう。

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