車検の検査にOBDの項目を追加に

国土交通省は自動車の車検に自己診断装置のOBD検査を導入する方針を明らかにしたそうです。

OBDというのはオンボードダイアグノシスで、通称コンピューター診断機と呼ばれれているものです。

現在の自動車にはOBDが備え付けられていて、異常があるとエンジンチェックランプ等を点灯させてユーザーに知らせるシステムになっています。エンジンチェックランプが点灯すると、異常になっている部分の故障コードをOBDで読み取ることができる。

obd1

OBDの16ピンコネクタ。ここに外部診断機をつないで故障コードを読み取ります。

obd2

このように、エンジンチェックランプ故障を伝えている部分を読み取ることができます。今までもダイアグノーシスというものはあったんですが、それは特定の端子を短絡させて、チェックランプの点滅回数で故障コードを読み取るものでした。現在のOBDが備え付けられている車であってもこの方法で読み取ることもできます。ですが、外部診断機によるモニタリングができるようになると整備の幅も広がるのが事実です。

例えばエンジンチェックランプで一番の点灯原因に挙げられている故障は、O2センサーの故障です。センサー自体の故障がずば抜けて多いんです。これはO2センサーというのは消耗品のセンサーであるということも言えます。

こういった故障をOBDがあればすぐに見抜くことができます。 O2センサーが壊れれば排気ガスが汚くなります。フィードバック制御が効かなくなるからです。

国交省がOBD検査を導入することにしたのは、こういった排気ガス浄化装置の劣化具合や衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全性の状態を検査することを目的にしているそうです。

こうなってくると、整備工場では必ずOBDの外部診断機を導入しないと車検ができなくなってくるわけです。まあ今ではスマートフォンにつなげることができる 簡易OBDなどがありますからね。これらはBluetoothで飛ばして、故障コードや車両状態をスマートフォンに表示させることができます。

何れにしても、これからの整備業界はコンピューター診断というのは必須の項目になってきます。外部診断機をどの程度使いこなせるかどうかで整備士の優劣も決まってくる時代がやってくるわけです。整備士の皆さんは、とにかく積極的に診断機を使ってみましょう。

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