タイミングチェーンの不具合が多い車に新規格オイルSN Plusを使うメリットは?

ここの所よく聞くエンジントラブルとして、タイミングチェーンの不具合があります。国産車では、チェーンの音が出ることはあってもそこまで不具合ケースは聞きません。

しかし、外国車になると話は別です。ある年代のVW。タイミングチェーンの不具合がたくさん発生しました。チェーンが伸びて、チェックランプが点灯してしまう。

放っておくとさらにエンジンが不調になり、最終的にはピストンとバルブが接触してしまうものです。

VWで多数経験しました。現行型のMINIでも同じことが起こりました。

そもそもタイミングチェーンってベルトと違って金属製です。切れるということはあり得ないと言ってもいいくらいです。

そんなタイミングチェーンのトラブルは、チェーンが伸びてしまうというものです。切れなくても伸びてしまえばカムシャフトとクランクシャフトのタイミングがずれてしまいます。

高回転なエンジンはバルブタイミングがち密に制御されてるので、チェーンがズレるとバルブクラッシュを起こしてしまう。

一連のタイミングチェーントラブルは、ディーラーメカニックの人に話を聞いたんですが、素材がよくなかったということ。どうやら某国製のチェーンだと、伸びが発生してしまう。

タイミングベルトと違って、タイミングチェーンは交換が手間です。

現在のエンジンオイル規格SN Plusの性能は?

今エンジンオイルの規格でSN Plusというものがあります。従来のSNからPlusが付いただけなのか?と思いきや、このオイルなかなか面白い性能を秘めています。

SN PlusにはLSPIの対策を施してあります。LSPIとは低速早期着火という現象で、ノッキングのようなものです。これは従来のエンジンオイルに含まれている添加剤が起因で、圧縮時の熱で着火して燃えてしまう。

これが低速早期着火の原因で、SN Plusはこの辺りを改善されているグレードになります。ダウンサイジングターボや直噴エンジンによく効くわけです。

LSPIの対策とタイミングチェーンの伸びを防止してくれるのがSN Plusです。

このオイルをタイミングチェーン問題が多く発生している車に入れることはできるのか?

外国車のオイル規格はACEAである

タイミングチェーンに問題を抱えている車が多い外車。これらのエンジンにSN Plusのオイルを入れたらタイミングチェーン問題は回避できるのか?

前提として、エンジンオイルの適合は粘度とグレードがあっていることが最低条件になります。国産車はAPI規格で、外国車はACEA規格です。

API規格でSN PlusでACEA規格も適合しているオイルで、粘度をカバーできていれば使える可能性があります。

しかし、SN Plusを入れることでどこまでチェーンの問題を回避できるかは未知数です。というのもそもそもがトラブルを抱えているエンジン、タイミングチェーン自体の製品不良が考えられるからです。

タイミングチェーンの製品不良でない場合、エンジンオイルを変更することである程度の効果は望めるかなと。

国産車でSN Plus指定の車にはSN以下グレードは使わない方がいい

今の新車に充填されているオイルは徐々にSN Plusに代わっています。これらのエンジンにはSNグレード以下のオイルを入れることはお勧めできません。

SN Plusのエンジンオイルは、オイルによりLSPIを保護しています。それを踏まえてエンジン設計をマイナーチェンジしているのであれば、オイルのグレードを落とすとダメージが蓄積されることが想像できます。

しかし、今ままでの車にSN Plusを入れることはプラスになると思います。オイルが起因となるLSPIを保護することで、エンジンのダメージを軽減させることができるからです。

タイミングチェーンを搭載していてダウンサイジングターボ。さらには直噴エンジンなどには最適なオイルがSN Plusになります。

オイルも常に進化している。

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