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アクティ HH6 オーバーヒート ヘッドガスケット交換

time 2014/12/05

アクティ HH6 オーバーヒート ヘッドガスケット交換

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ホンダのアクティですが、走行中に水温の赤い警告灯が点灯するようになり、クーラントのリザーブタンクへの吹き返しが確認されました。このアクティやバモスのNAのマニュアル車はエンジンが横置きでミッドに搭載されています。冷却通路のせいなのかはっきりしたことはわかりませんが、オーバーヒートしやすいんですよ。

オーバーヒートをしたらヘッドガスケットが大体抜けてしまう。

ということで、アクティのヘッドガスケットを交換しましたのでお伝えします。とりあえずバッテリーのマイナスは外しておきましょう。

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エンジンのレイアウトを見て考えた作戦は、インテークマニホールドは車上に残して、エキゾーストマニホールドはシリンダーヘッドにくっつけた状態でシリンダーヘッドを剥がすことにしました。

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タイミングベルトは何度も交換したことがある車両ですので、とりあえずヘッドカバーを剥がします。

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そしてどんどんと外して行きます。ベルトのカバーを外してタイミングベルトも外していきます。

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かなり錆が進行している車で作業が困難です。タイミングベルトのカバーのネジも丸くなって外せない。9mmのソケットを打ち込んで外しました。どうしても駄目な時はカバーを割ってネジを外すしかないか。

案の定エンジンマウントのネジも錆てしまっていたので、マウントは一気にまとめて外すことにしました

エンジンが下がってくるので、下から何かで支えること。

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この車両は走行9万キロでタイミングベルトを交換されている。なのでベルトは再利用することに。ちなみに現在の走行距離は11万km。

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カムのスプロケットは外す必要ようはなかったかもしれないですね。これでエンジンの横の部分はヘッドとブロックで切り離せています。

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インテークマニホールドとシリンダーヘッドのネジを外します。インテークマニホールドはある程度動くので、エンジンとの隙間に木片を入れておいて、クリアランスを保っておきます。インテークマニホールドを車上に残してくるので、燃料ラインを外す必要はありません

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エンジンが下がるのを防ぐ為に、上からエンジンをチェーンで吊っておく

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エキマニのネジはとても剥がせそうにない。それは錆びているからです。遮熱板すら外せないと思う。なので触媒と中間パイプを切り離して触媒ごとシリンダーヘッドを降ろす。ヘッドボルトを外します。外側から内側へ向かってはずしていく。

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シリンダーヘッドが外れました。三菱のミニキャブに比べると楽だ。

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触媒の遮熱板も一緒に交換してしまう。車検までもたないと思いますから。ヘッドを降ろした状態なら簡単。

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どうも2番シリンダー辺りにふきぬけたような跡が見られます。

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おなじみオイルストーンで磨いて歪みを測定します。

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シックネスゲージとストレートエッジでシリンダーヘッドの歪みを測定しましたが大丈夫でした。

シリンダーヘッドの歪み限度値は0、05mmです

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続いてシリンダーブロックをきれいに磨いて測定。こちらも歪みはないのでこのままヘッドガスケットを組み付けることが可能となりました

シリンダーブロックの歪み限度値は0、10mmです

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サーモスタットを新品に交換します。

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やはり10年10万キロで一度交換した方が安全です。

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続いて触媒の遮熱板の交換。当然ネジ山なんか錆びてなくなっているので、グラインダーで削り取る。

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シリンダーヘッドプラグもオイル漏れが確認されたので交換。タイミングベルト交換した時に交換しておけばいいのに。

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これでエンジンに搭載準備はOK。

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新しいヘッドガスケットです。

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新しいヘッドガスケットをシリンダーブロックへ装着します。

 

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インテークマニホールドのガスケットを剥がすのが大変でした。なんて頑固な。こんなに頑固なガスケットは今まで遭遇したことがないくらい。三菱のウォーターポンプのガスケットの比ではない。

ガスケットリムーバーとか持っていないと大変時間がかかりますよ。

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さあもう少し。

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シリンダーヘッドボルトをきれいに清掃してオイルを塗布します。

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シリンダーヘッドを慎重に載せます。きちんと設置しているか点検しましょう。

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シリンダーヘッドボルトを数回に分けて真ん中からひらがなの「の」の字を描くように外側へ向けて締め付けていきます。

シリンダーヘッドボルトの締め付けトルクは6、5kgm(冷感時)です。

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あとはどんどんと元に戻して行きます。

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作業はそんなに難しくはありません。ただDIYだと大変かな。

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問題の頑固なインテークマニホールドのガスケットです。

インテークマニホールドの締め付けトルクは2、2kgmです。

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これは頑固な訳だ。分厚いガスケットです。

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組み上がってきました。最後が一番の難関なんですよね。恐怖のクーラントのエア抜き作業。

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ヘッドカバーのパッキンも交換。オイルとクーラントを入れます。

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組み上がったらバッテリーのマイナスを繋げてクーラントのエア抜き作業に入ります。

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エア抜きの箇所は3カ所です。この車両にはリヤヒーターがついていない。エンジンの手前を走っている冷却水のパイプに2カ所。あとはインテークマニホールドに1つ。リヤヒーターがついていれば運転席下のリヤヒーターのコアに1カ所あるはずです。

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エンジン上部のブリーダーからクーラントが出てきました。

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ホンダのマニュアルによると、前輪を持ち上げて行いましょうと書いてありますが、やりにくいです。とりあえずOBD2の診断機をつないでデータモニターモードにして、現在の水温をモニタリングしながら作業します。

正確にこうすれば確実にエア抜きができる。という確信を持てていないので、正確なことがかけません(笑)それだけ整備士をやっていてもエア抜きがしにくい車です。ラジエターにはクーラント交換用の道具をセット。

僕はいつもこれをラジエターにセットして、クーラントをどぼどぼと注いでおきながら、各エア抜きのブリーダーを緩めてエアが抜けるまでクーラントを排出します。

ですが、このアクティの場合、ある程度エンジンを回す必要もあります。ある程度回さないと抜けない。特に一番太いパイプが抜きにくい。サーモスタットが開いてもなかなか暖かくなってきません。

根気よくエア抜きをしないといけません。エアが抜けると、ヒーターのききが変わります。かなり暖かくなります。ここまでくればもう少し。きちんと電動ファンが2回回るまで確認すること。そのくらいですかね。

最後にラジエターキャップを交換して、エンジンオイルをもう一度交換してテスト走行して終わりです。

何台か同じ症状の車に遭遇しましたが、やはり弱いというのは否めません。ATになるとエンジンが縦置きになります。縦置きのエンジンになるとオーバーヒートは聞かなくなります。

横置きのアクティ、バモスは要注意。特にタイミングベルトなどを交換してウォーターポンプを交換した時など。クーラントを抜かれたときはきちんとしたエア抜きがされていないとオーバーヒートを起こします。

気をつけてください。

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現役2級整備士・検査員で、現場でひたすらもがいて仕事しています。

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