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オーバーヒートの対処法

time 2014/10/15

オーバーヒートの対処法

今の車では滅多に起こりえない故障になりましたが、まだまだオーバーヒートを起こす車というのが整備工場に入ってきます。では、実際に自分の車がオーバーヒートを起こしてしまったらどうすればいいのか?

 

overheat2

オーバーヒートを起こしたらシリンダーヘッドを外して点検しないといけません。

 


 

 

まず、オーバーヒートの症状としてどのようなことが起こるか

1、水温系の針がどんどんと上ってくる、もしくは水温警告灯(赤色)が点灯する

2、エンジンの力がなくなり、「カンカンカン」といったノッキングが発生する

3、電動ファンが回りっぱなしになる

4、エンジンが停止してしまう

 

最後のエンジンが停止してしまうといったところまでいってしまうと、エンジンには相当深刻なダメージを与えていると思ってください。

 

 


 

 

では次にオーバーヒートの原因を考えてみましょう。

1、冷却水の量が少ない

2、冷却のファンがまわらない

3、冷却水がエンジンを循環できていない

4、冷却が走行に対して追いついていない

 

それぞれ解説していくと、1の冷却水の量が少ないというものは、車の冷却水は少しずつは減っていくのは事実ですが急激には減りません。なので、冷却水の量が足りない場合はどこかから漏れている可能性があるということです。

 

2番目の冷却ファンが回らないケース。ちょっと前の車であればファンベルトで冷却ファンを回しています。このファンベルトが切れているとか、ファンのカップリングがだめになっているケース。現在の車は電動ファンになっているので、電動ファンが壊れているか電気的なトラブルで電源が入らないかといったことになってきます。

 

3番目の冷却水がエンジンを循環できていないケース。これは3つほどあり得ます。

まずはラジエターが詰まっているということ。冷却水はきちんとした交換スパンを守らないと錆を発生させます。防錆能力が劣化して錆を誘発させてしまうわけで、この錆がラジエターの中を詰まらせて冷却効果を下げてしまうのです。

続いてサーモスタットと呼ばれる部品が壊れてしまうケース。車のエンジンはある程度早めに暖めるように弁をもうけて冷却通路を塞いでます。エンジンを暖めないと、調子も出ないし燃費も悪くなる。冬の暖房もそうですね。冷却水を早めに暖めないと車のヒーターが効きません。この弁がサーモスタットと呼ばれるもので、サーモスタットが壊れて開かないケースです。こうなると冷却水がきちんと循環できなくなりオーバーヒートをします。

そして最後の原因がウォーターポンプが回っていないということ。冷却水を循環させるポンプが回っていないからオーバーヒートする。原因はウォーターポンプの羽が割れてしまっていたりガタついていたりする本体の不良。そしてウォーターポンプを回しているベルトが切れてしまって、ポンプ自体が動力を得られないというケース。こうなると冷却水が循環できないのでオーバーヒートします。

 

話をもどして4番目の原因。冷却が走行に追いつかないケース。これは昔の車にいえることですが、全開で山道を走ったりすると、冷却能力をエンジンの熱が上回ってしまうということ。昔の車にはよくあったことです。

 


 

 

そして本題に戻りましょう。もし自分の車がオーバーヒートを起こしたらどうするか?これはオーバーヒートの様子を冷静に分析してみないと対処方が変わってきます。

まず冷却水が漏れているケース。この場合ボンネットから煙が上がっていることが多いです。なぜなら、熱い冷却水が漏れてしまうことで一気に蒸気が立ちこめる。この場合はボンネットのロックを解除してエンジンを停止しましょう。水が漏れだしてしまっているので、エンジンをかけ続けているとどんどんと熱が発生して冷却が追いつかなくなります。ここでのコツは、エンジンを停止したらまたキーをONに回す。そうするとエンジンはかからないけれど、電動ファンは回るはずです。バッテリーには負担がかかりますが、エンジンを冷やすことができます。ある程度冷えてきたら、ボンネットを開けて更に冷やしましょう。最初の段階ではあくまでボンネットのロックを解除するだけ。熱い状態でボンネットに触れたらやけどします。ロックを解除するだけで隙間ができるので、多少でも冷やすことができるわけです。

 

続いて水温計の針が上がってきたりしてしまった場合。ボンネットなどから蒸気がでていないのであれば、とりあえず安全な場所に停止して、暑いですがヒーターを全開にしましょう。ヒーターを全開にすることで、ヒーター回路まで冷却水が流れ込んできます。なのである程度冷却ラインが長くなるので時間が稼げる訳です。続いてボンネットを開けて、水が漏れていないかを確認。水温計の針が下がってこないようであれば、エンジンを停止します。もしかしたらウォーターポンプが回っていない可能性があるからです。エンジンが冷えるまで待って、冷却水の量を確認しましょう。サブタンクの量とラジエターキャップを開けて、ラジエターの中です。冷却水が入っているのであれば、漏れではないということです。電動ファンが回っていないか、冷却ラインが詰まっているか、ポンプが動いていないかです。

 

水が漏れていたらすぐにエンジンを止める。水が一応入っているようならボンネットを開けて様子をみる。ということがオーバーヒートの対処法になります。

オーバーヒートを起こしてしまうと、エンジンに深刻なダメージを与えてしまいます。具体的にいうと、エンジンが歪んでしまうのです。昔のエンジンは、シリンダーヘッドのみアルミ製を使っていました。なのでシリンダーヘッドを修理すればある程度は再生できましたが今のエンジンはオールアルミエンジンです。つまり、シリンダーブロックも歪んでしまう可能性がある。そうなるとエンジンを載せ換えるという大事になります。

 

overheat3

アルミ製のシリンダーブロックだとオーバーヒートで歪んでしまうことがあります。昔ながらの頑丈な鋳鉄ならアルミよりは歪みにくい。

 

シリンダーヘッドの修理だけでもかなりの修理代がかさみます。昔の車よりもオーバーヒートが起こる頻度は少なくなりましたが、可能性はゼロではありません。オーバーヒートを起こしたらすぐに整備工場で点検をしてもらいましょう。

overheat4

いまではリビルトエンジンに載せかえっていうのが主流ですか?ヘッドだけですめば修正研磨するかリビルトヘッドにするかといったところです。

いずれにしろオーバーヒートは高額な修理代になってしまいますので注意しましょう。

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現役2級整備士・検査員で、現場でひたすらもがいて仕事しています。

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