タイヤをインチアップしたい。でも、サイズを変更すると外径がどのくらい変わるのか?
ホイールを交換するとき、そんな疑問を持ったことはありませんか?

例えば、純正タイヤが195/65R15だった場合、16インチや17インチへ変更するとしたら、どんなタイヤサイズを選べばいいのでしょうか。
タイヤの外径が変わると、スピードメーターの表示にも影響します。また、ロードインデックスやタイヤの幅、ホイールの条件にも注意が必要です。
僕はこれまで整備士として、タイヤ交換やインチアップ、インチダウンについて相談を受ける機会が何度もありました。
そこで今回、MHO ENGINEERINGに新しい便利ツールを公開しました。
「タイヤサイズ変更・インチアップチェッカー」です!
純正サイズと変更したいタイヤサイズを入力するだけで、外径差や速度計への影響を自動計算できます。
しかも、インチアップ時に候補となるタイヤサイズも自動表示するようにしました。
もちろん無料で利用できます。
タイヤのインチアップで重要なのは外径
タイヤのインチアップというと、ホイールを大きくして見た目を変えるイメージが強いと思います。

しかし、ホイールの直径を大きくしたからといって、タイヤ全体の外径も同じだけ大きくしてよいわけではありません。
一般的には、ホイールを大きくする代わりにタイヤの扁平率を下げ、外径の変化を抑える組み合わせを検討します。
例えば、195/65R15というサイズ。
これはタイヤ幅195mm、扁平率65%、リム径15インチを意味しています。
外径は次の計算式で求められます。
タイヤ外径=リム径×25.4+タイヤ幅×扁平率÷100×2
ただ、毎回この計算をするのは面倒ですよね。
今回のチェッカーなら、タイヤサイズを入力するだけで結果が表示されます。
195/65R15から205/55R16に変更すると?
実際に計算してみましょう。
純正サイズを195/65R15、変更後を205/55R16とします。
| 比較項目 | 純正 | 変更後 |
|---|---|---|
| タイヤ幅 | 195mm | 205mm |
| 扁平率 | 65% | 55% |
| リム径 | 15インチ | 16インチ |
| 理論外径 | 634.5mm | 631.9mm |
外径差は**マイナス2.6mm、約マイナス0.41%**です。
ホイールは1インチ大きくなっていますが、タイヤ全体の外径はわずかに小さくなる計算です。
このように、インチアップするときはホイール径だけではなく、タイヤ幅と扁平率の組み合わせが重要になります。
ただし、これは寸法から計算した理論値です。実際のタイヤ外径は銘柄などによって多少異なります。
また、外径が近いからといって、その車に装着できると決まったわけではありません。
スピードメーターへの影響も確認できる
タイヤ外径が変わると、同じタイヤ回転数でも車が進む距離が変わります。
外径が大きくなれば、同じ回転数で進む距離は長くなります。逆に小さくなれば短くなります。
今回のツールでは、タイヤサイズ変更による理論上の速度変化も計算できます。
40km/h、60km/h、80km/h、100km/hの条件を切り替えながら、どの程度変化するか確認できます。
例えば先ほどの195/65R15から205/55R16への変更では、純正サイズで速度計に誤差がないと仮定すると、60km/h表示時の理論上の速度は約59.8km/hになります。
実際のスピードメーターには元々誤差があるため、この計算だけで車検への適合を判断することはできません。
それでも、サイズ変更による影響を事前に把握するには便利だと思います。
インチアップの候補サイズも自動表示!
今回のツールで、ぜひ使ってほしいのがこの機能です。

純正タイヤサイズを入力すると、外径の近い変更候補を自動計算してくれます。
例えば15インチから16インチ、17インチに変更したいとき、どのような幅と扁平率の組み合わせが考えられるのかを比較できます。
候補には、外径差やタイヤ幅の違いなども表示されます。
気になる候補を選んで、そのまま比較することもできます。
ただし、表示されるのはあくまで計算上の候補です。
実際に販売されているタイヤサイズなのか、装着する車に適合するのか、必要な負荷能力を満たしているのかまでは保証していません。
購入前には必ず車両とタイヤの適合確認が必要です。
ロードインデックスにも注意が必要
インチアップやインチダウンで忘れてはいけないのが、タイヤの負荷能力です。

タイヤにはロードインデックスという数値が設定されています。
これはタイヤが支えられる負荷に関係する重要な指標です。
サイズを変更すると、純正タイヤよりロードインデックスが低くなる場合もあります。
さらに、通常規格とXL規格では、同じロードインデックスでも必要な空気圧や負荷能力の考え方が異なることがあります。
そこで今回のツールには、ロードインデックスとタイヤ規格を入力する欄も用意しました。
数値を単純比較するだけで安全性を判定するのではなく、確認すべき事項を表示する仕組みです。
軽トラックや商用車については、MHO ENGINEERINGで公開している「商用車タイヤ負荷能力チェッカー」と合わせて使ってもらえるようにしています。
タイヤ外径だけで装着可否は判断できない
整備士として、ここは強調しておきたい部分です。

タイヤ外径が純正に近くても、必ずしも装着できるとは限りません。
例えば、ホイールのインセットやリム幅によっては、タイヤがフェンダーから突出したり、サスペンションに干渉したりする可能性があります。
インチダウンでは、ホイールとブレーキキャリパーが干渉する場合もあります。
また、車種によってはメーカーが指定するタイヤやホイールの条件があります。
今回のチェッカーでは、そうした注意事項も一覧で確認できるようにしました。
「外径が近いから大丈夫」ではなく、タイヤサイズ変更の判断材料を増やすためのツールとして使ってもらいたいと思っています。
スマホから無料で使えます
今回のタイヤサイズ変更チェッカーは、スマートフォンでも使いやすいように作りました。

タイヤサイズを変更すると計算結果がすぐに更新されます。
純正と変更後のタイヤを同じ縮尺の図で比較できるほか、計算結果をコピーしたり、入力した条件をURLで共有したりすることもできます。
入力内容をサーバーに送信して保存する仕組みではありません。
タイヤショップでホイールを選ぶとき、自宅でインチアップを検討するときなどに、ぜひ使ってみてください。
今後はMHO ENGINEERINGの整備諸元データベースとの連携も考えています。
車種や型式を選ぶと純正タイヤサイズが自動で入力されるようになれば、さらに便利になるはずです。
これまで自動車整備の現場で経験してきたことを、誰でも使える便利なツールとして少しずつ形にしていきたいと思っています。
タイヤのインチアップ・インチダウンを検討している方は、ぜひ一度お試しください!
▶ 【無料】タイヤサイズ変更・インチアップチェッカー|MHO ENGINEERING
純正サイズと変更後のサイズを入力するだけで、外径差・速度計への影響・変更候補サイズを簡単に比較できます。

ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。

