アイドリングストップはメリットが少ない?総合的に見てなくなってきてる理由とは?

日本車が低燃費でなければ売れない時代が数年前からありました。各自動車メーカーがこぞって低燃費化を推し量り、それを売りにして消費者の購買意欲を掻き立てた時代。

マツダのスカイアクティブGが登場して、10/15モードでリッター30km。ダイハツの初代ミライースが軽自動車ながら10/15モードでリッター30km。これを皮切りにスズキのアルトが燃料タンクの容量を少なくして車重を抑えて燃費の向上をはかるなど。

いささか燃費競争がやり過ぎている時代です。今から10年近く前になりますね。

その当時から登場したシステムがアイドリングストップです。

考え方は極めてシンプルです。不要なアイドリングを減らすことで、低燃費化を促進するシステムです。

例えば信号待ちなど。長い信号になると、数分待たされることもあります。はたまた開かずの踏切などにはまってしまうと、それこそエンジンをかけっぱなしでずっと停車しているわけです。

これら不要なアイドリングをなくすことで、燃費を上げられる!ということで登場したのがアイドリングストップです。各自動車メーカーが様々なアイドリングストップを作って搭載されました。

しかし、最近のトヨタの新車にはアイドリングストップは装備されていないことをご存知でしょうか?その理由とアイドリングストップのデメリットについて考えてみます。

アイドリングストップは相対的なデメリットがある

アイドリングストップが登場した当初から、僕はこのシステムはデメリットだらけだなぁと思っていました。

アイドリングストップには明確なデメリットが存在します。それは2つ。

各社が採用しているアイドリングストップは共通点があります。それは専用バッテリーを備えているということ。

アイドリングストップは頻繁にスタートストップを繰り返します。普通のバッテリーではうまく電気を貯められないので、専用バッテリーを搭載しています。

まずこの専用バッテリーが高い。普通のバッテリーより1.5倍くらい高いです。もちろんある程度の期間使っていると、交換しないとアイドリングストップしなくなります。

通常のバッテリーとの価格差を考えると、節約できたガソリン代とどの程度収支が合うのか?

これ、下手したら赤字になることがあります。アイドリングストップで節約できるガソリン代なんてたかが知れているんです。バッテリーを1回交換したら意味がなくなってしまう。これが1つ目のデメリット。

そのうちセルモーターの交換が必要になる?

そして、一番心配しているのはそのうちセルモーターの交換をしなくちゃいけなくなる可能性があるということ。

アイドリングストップ車って、セルモーターの駆動回数をカウントしています。一定以上アイドリングストップでセルモーターを使うと、チェックランプが点灯。

セルモーターの交換を促してくるんです。メーカーによっては一生もの位の回数だったのもあります。ですが、今後セルモーターの交換が0だとは言い切れません。セルって車によっては工賃が非常にかかります。

部品代もかさみます。つまり、セルモーターを1回でも交換しないといけない自体になった瞬間、アイドリングストップのメリットであるガソリン代の節約は吹き飛びます。

これはバッテリー交換以上にダメージがでかいです。完全に赤字になる。

未だかつてセルモーターを交換したアイドリングストップ車はありませんが、今後はどうなるかは不透明です。

トヨタハイブリッドシステムはアイドリングストップしても大丈夫

こうやって書くとトヨタのハイブリッドカーだって頻繁にアイドリングストップするじゃないかって疑問がわいてきますね。

しかし、トヨタのハイブリッドカーのアイドリングストップって、システムが全く違います。

そもそもトヨタのハイブリッドカーにはセルモーターがついてません。エンジンを始動させる方法はハイブリッドモーターを回してクランキングさせています。

そして、そのバッテリーに関してもハイブリッドバッテリーを使っているので、12Vの補機バッテリーとは分けて考える必要があります。

他のメーカーのハイブリッドカーにはセルモーターを備え付けているものもありますが、トヨタのセルがありません。

アイドリングストップさせているというよりは、ハイブリッドモードとエンジンモードを切り替えているだけというイメージです。

エンジンを停止しても短いEVモードで走行ができるからこそのからくりです。

アイドリングストップはどんどん減っていくと予想

今後はどうなるのかというと、アイドリングストップって減っていくと思います。

というのも、今のような専用バッテリーをつかって、セルモーターでエンジンをかけるものは減っていくで間違いありません。

日産のマイルドハイブリッドみたいにオルタネーターを使ってベルトを回し、エンジンをかけるなどはわかりませんけど減っていくのは避けられないでしょう。

今後はHVやPHVがどんどん出てくるので、これらにはそもそもバッテリーとセルモーターでのアイドリングストップは必要ないですから。

僕は狙ったタイミングで発進が難しいアイドリングストップは嫌いで、実家の車に乗る時はすぐにオフにしています。

もし、メンテナンス代を抑えたいのであれば、アイドリングストップはオフにして使うほうがセルモーターへの負担は減るのは間違いありません。

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