M15Aに代表される3気筒エンジン!何故4気筒ではなく3気筒が増えてる?

エンジンを振り返ると、軽自動車に搭載されているエンジンは3気筒エンジンが主流で、小型車以上になると、4気筒以上のエンジンを載せる車が殆どでした。

ところが、最近では小型車以上で普通車であっても3気筒エンジンを搭載することが増えてきています。

その理由は一体何なのか?

多気筒化のメリットとデメリット

最初に、エンジンを多気筒化することによるメリットを書いてみます。

軽自動車が今まで3気筒が殆どで、小型車以上が4気筒。セダンは6気筒という流れが当たり前だったころの考え方です。

シンプルに書くと気筒数を増やすことで、高回転、高出力化を狙う事ができます。

そして、スムーズな燃焼が順番よくつながることで、振動が減ります。

車格が大きくなるにつれて、シリンダー数が増えて行ったのは、こういった背景があります。

デメリットは部品点数が多くなる事。もちろんコストも上がっていくわけです。

軽自動車でもヴィヴィオやサンバーなどスバル内製の頃は、4気筒エンジンが積まれていました。

サンバーが農道のポルシェと言われる理由はそこにあり、コストを度外視して作られた軽トラックだからです。

3気筒エンジンが増えている何故?

トヨタの進化版ハイブリッドのヤリスが登場した時、搭載されたエンジンがM15Aです。

新開発された3気筒エンジンが積まれたんです。

初めてヤリスハイブリッドを見た時、3気筒か?と驚きました。

当然その後に続いたアクアやシエンタも同じM15Aの3気筒エンジンを積んでいます。今までならアクアやシエンタには4気筒エンジンが搭載されていました。

カローラにもこの3気筒エンジンが載っています。

トヨタだけこうなのかなと、周りを見渡せばそうでもありませんでした。

日産もノートを始め、出たばかりのエクストレイルも3気筒エンジンです。

エクストレイルの車格で3気筒エンジンなのです。更に言うと、8代目ゴルフも3気筒エンジンを積んでいるのです。

日産はe-Powerのエンジンを3気筒で新開発しているので、セレナも3気筒エンジンが積まれることになるわけです。

昔ではこのサイズの車が3気筒エンジンなんて信じられなかったです。

ハイブリッドには3気筒でもデメリットが消えやすい

新型シエンタにも3気筒のM15Aが搭載されていることは先に書きました。

では実際に乗ったらどうなのか?というと、ボンネットを開けて、エンジンがかかるとやはりにぎやかなエンジンだなという印象を受けます。

しかし走っていると、振動はさほど気にならないんです。

というのも、トヨタのハイブリッドカーはフライホイールと呼ばれる、エンジンの回転を滑らかにしてミッションへ繋げる部品があります。

重たい滑車なのですが、これがさらに重たいハイブリッドモーターがその役割を担ってきているので、デメリットな振動を滑らかに打ち消しているのです。

さらに、走行中は上手に制御することで、エンジンがかかってるんだか止まってるのだかわかりにくいです。

初めてハイブリッドに乗った奥さんに

「今エンジンかかったね」

と、行っても

「え?わからなかった」

と返してきます。

注意深く乗ってないとエンジンが始動しているタイミングも、走行中ならわかりにくいというわけです。

3気筒エンジンって、ダウンサイジングとしても使われてきましたけど、ハイブリッドなどに搭載しても相性がいいのです。

排気干渉も起きないし、高出力も出せるようになってきました。GRヤリスのエンジンなんて恐ろしいスペックですからね。

おそらくこの先も、どんどんと3気筒エンジンが幅広く採用されていくんだと思います。

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