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ボンゴ SKF2M タイミングベルト交換 RFエンジン

time 2015/10/16

ボンゴ SKF2M タイミングベルト交換 RFエンジン

マツダ ボンゴ
クリーンディーゼル搭載の

SKF2Mという形式のクリーンディーゼル搭載。

原動機RFのタイミングベルト交換をお伝えします。

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マツダボンゴ SKF2M

この車両はコモンレールディーゼルエンジンのターボで、排気ガスはやはりクリーンである。
タイミングベルトの交換は工場でも初めてとなり、僕が作業を担当することになりました。
ボンゴでは、今までのガソリン・ディーゼル含め全てのタイミングベルトを交換したことがありますが、
このRFというエンジンは初めて。

結果から書くと、R2という原動機と同じようなレイアウトで、ちょっと進化したようなそんな形です。
それでは行ってみましょう。

マツダボンゴ SKF2MのRFエンジンタイミングベルト交換です。

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まぁこういったキャブオーバー車はどれもそうですが、まずはクーラントを抜きながら
運転席を外します。12mmのネジとナットで止まっています。

運転席を外したら、その下のパネルとセンターコンソールパネルも外す。
それにはサイドブレーキワイヤーを外してやらないといけない。

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それでこんな状態。マットをめくり、下のフロアも外します。ボンゴはフロアのネジは12mm

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これでさえぎるものはなくなった。

まずは邪魔なインタークーラーのパイピングを外しましょう。

そして次にラジエターを下ろさないことには作業が始まらない。
その前に、ファンのネジ12mmをベルトがかかっている状態で緩めておく。

そして、オルタネーターベルトをオートテンショナーを緩みの方向へ移動させて2本外す。
Vリブドの2本がけ。これでファンを外して、シュラウドの中に入れておく。
アッパーホース、ロアホースをはずしておく。ラジエターのシュラウドに配線を止めるカプラーがはまっているので
それを外してラジエター単体をフリーにしておく。

ラジエターを止めているのは10mmのナット2つだけ。これでラジエターははずれる。

ラジエターとファンを一緒に引き上げます。

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ラジエターを下ろす。ちょっと引っかかるけれど上に抜けてきます。

あとはひたすら分解だ。

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ラジエターを外すとこれだけのクリアランスができる。
そういえばバッテリーのマイナス端子は外しておきましょうね。
ウォーターポンプを外すときにオルタネーターを一時動かすからね。

エアコン・パワステベルトもオートテンショナーを使っています。
オートテンショナーを緩みの方向へ。そしてベルトを外しましょう。

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角度をかえて撮影します。
ファンベルトのオートテンショナーは邪魔になるので外します。
オルタネーターにくっついている三角のステーも外す。
そして、オルタネーターを止めているブラケットも外さないといけない。
14mmのネジがたくさんで止まっている。

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これでオルタネーターは配線とホースだけでぶら下がっている状態です。

とりあえずクランクプーリーのネジを外します。
まずは六角のネジ6本をセンターボルトを周り止めとして外します。
六角のネジを外したら、次にセンターボルトを外す。
21mmで普通のインパクトで緩みます。

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上から下へ覗いた図ですよ。
タイミングベルトカバーを外していきます。まずは上のカバー。
クランク角センサーの配線がカバーに止められているので外してください。

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タイミングベルトカバーを全て外した状態。

このボンゴはタイミングベルトにテンショナーベアリング一つとアイドラーベアリング一つ。
そして張力を出しているオートテンショナーを使用しています。

タイミングベルトだけの交換ならそんなに難しくはない。

しかし、何が困ったというと、各オイルシールとウォーターポンプの交換。
これがなかなか手ごわい。先へ進みましょう。

クランクの合いマークをあわせて、カムと噴射タイミングの合いマークも合っているかを確認します。

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合いマークをあわせた。今回の作業は

カムオイルシール
クランクオイルシール
ウォーターポンプ交換

この3点セットも含んでいるので、ベルトがかかった状態で、カムのスプロケットのネジ17mmと
噴射のスプロケット17mmのナットをインパクトで緩めておく。

そしてアイドラーを外してベルトを外す。

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ウォーターポンプを外すには、カムのスプロケットと噴射のスプロケットを外して、
タイミングベルトの内側のカバーを外さないといけない。なのでスプロケットを外すんですが、
普通のエンジンはネジを外せは外れるはずのカムのスプロケットが外れない。
もうものすごい強力ですよこれ。プーラーで思い切りネジを回して何とか外す。

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やはり、カムシャフトはテーパー状になっていた。これじゃ普通に抜けっこない。
噴射のスプロケットは比較的普通に外れます。もちろんテーパーなのでプーラーが必要。

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ウォーターポンプを外すため、ファンのブラケットを外す。
その他、いろんなものを外さないと取れないウォーターポンプ

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ウォーターポンプの横のブラケットも外す。おいおいなかなかたどり着けないのね。

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ウォーターポンプをはがすために、オルタネーターを一時持ち上げる。オルタネーターにつながる
配管やらホースやらを外して上へ持ち上げる。

そして赤い丸をしてあるウォーターパイプをはずす。ここにはガスケットが使われているので要交換。
これでウォーターポンプのネジをすべて回すだけのクリアランスが出来る。

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ウォーターポンプのパッキンは2つになります。
まるっこいのと四角っぽいの。

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新しいポンプに交換。やれやれ。

次にオイルシールを交換します。

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まずは外してあるカムのオイルシール

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交換。見事なまでテーパーなシャフト。

そして、クランクはすんなり抜けると思っていた僕が甘かった・・・

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こじっても何をしても抜けないクランクのスプロケット。
仕方ないので、ハンドルプーラーを用いて、六角のネジがはまっていたネジ穴を利用して引っこ抜く。
これも相当なパワーが必要。

絶対このシャフトも・・・

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先っぽがテーパー形状だ。テーパーとは台形という意味合いだそうで、こういう形をしていると
プーラーで引っこ抜かないとスプロケットが抜けないのでありますよ。固着していて。

クランクまでテーパーだったエンジンは人生初の体験だ。

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新品のクランクのオイルシール。このオイルシールが注文してからなんと
5日も入庫するまで時間がかかった。事実その間は作業はストップしていたのです。忘れちゃうよ・・

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抜いて挿入。しかしこのオイルシールを打ち込むのは難しかった。

あとは各ベアリングを交換してタイベルをかけてやる。

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クランク角センサーの配線をオートテンショナーの溝に入れておく。

合いマークがすべて一致しているのを確認して、オートテンショナーのピンを抜いて、時間を置く。
これでベルトの張力が自動で与えられる。
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あとは元通りに組み付ける。クーラントを入れてエア抜き。
それで作業は完了となります。

各合マークを写真で取ってくるのを忘れてしまった。

クランクと噴射は明らかにこれだというのがありますのでそこにあわせてください。
カムシャフトはカムアングルセンサーの突起がどれだか分からないので、
クランクと噴射のマークがあったところの突起に白ペンでマーキングしておきましょう。
実際マニュアルにもこれだっていう記述はない。

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元に戻すのも骨が折れるエンジンだった。

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しかし、このエンジンって音がでかいよね。ガラガラって。

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センターパネルのサイドレバーにワイヤーをとりつけています。

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完成

このエンジンでタイミングベルトを交換すると、僕が行った

タイミングベルト
テンショナーベアリング
オートテンショナー
アイドラーベアリング
カムシャフトオイルシール
クランクシャフトオイルシール
ウォーターポンプ
パッキン
クーラント交換
オルタネーターベルト2本
パワステ・エアコンベルト

以上を交換するとちょうど10万円くらいになります。
工賃が4万円程。欲を言えば、補記駆動ベルトのオートテンショナーも交換したいが、
音も出ていないので見送った。

最後にマニュアルに記載されていた各締め付けトルクです。
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殴り書きですみません

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そしてこれがこのRFというエンジンの指数です。
この場合ウォーターポンプの交換が一番大きな指数だったので、6,2時間に時間工賃を6000円かけると
37200円が工賃。時間工賃は各工場で異なります。

大体が1時間6000円前後なので、工賃としては、5万から4万円。部品代をあわせて10万円が

ボンゴのSKF2MのRFというエンジンのタイミングベルト交換にはかかってくることになります。

以上、もしSKF2MのRFというエンジンのボンゴのタイミングベルトを交換する際には
参考にしてください。

ちなみにこの車は真ん中のシートベルトのバックルをエンジンフードを締める際に挟み込まないように注意してください。
シートベルトのバックルがエンジンフードに挟みこむと燃料ホースを破損させて車両火災を起こす危険があります。
最後の最後までチェックしてくださいね。

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現役2級整備士・検査員で、現場でひたすらもがいて仕事しています。

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