車検で預かった車で、
「ガソリンを入れても燃料メーターが満タンにならない」
「燃料メーターが半分くらいあるのにいきなりガス欠になった」
というご用命があった車です。
ちょっと前のアナログ式の燃料メーターの場合、故障する箇所として
・燃料メーター本体
・燃料ゲージユニット
・配線
などが大まかに考えられます。真っ先に点検するのは燃料ゲージユニットです。
ゲージユニットは燃料タンクの中に入っていて、フロートと呼ばれる「浮き」がついています。
この浮きがガソリンの油面に応じて浮いて上へ上がったり下へ下がったりするのです。
ゲージユニットかメーターが故障かの切り分けは、燃料ゲージユニットに繋がる配線をボディーアースさせる。
こうすることによって、抵抗値が変わって燃料メーターがFULLの方向へ動いていく。メーターがFULLまで動くのならメーター自体はシロである。
この診断をしてみてもメーターが動かない場合は、燃料メーター本体を疑います。
続いて燃料ゲージユニットを取り外して、可変抵抗がきちんと基準値に入っているかの診断をしたりしていきます。
今回車検で預かった車は、たまに燃料メーターが動いたりする。だけど動かない時もある。といった不具合が起きにくいケース。とりあえず燃料ゲージユニットを外してみた。
錆びて動かないゲージユニット
ゲージユニットを燃料タンクから下ろした時点で
「あぁ・・こりゃだめだ」
と思った。
その理油は錆び。
燃料タンクの中はサビッサビまでにはなっていない。
ですがゲージユニットの可動部分がご覧の通り錆びついて動きにくい。
通常フロートの浮力だけで動かないといけないユニットが手で動かしても渋くて仕方ありませんでした。
ということで、燃料ゲージユニットを交換して燃料タンクを念入りに洗浄。タンクの内部には錆びがなかったので洗浄して再利用することに。
燃料タンクを洗浄するのなら、サビ取り剤などを使って念入りに洗浄すること。そのあとコーティング剤も入れて次回からのサビを防ぐ。
あとはキャブ車だったらキャブを洗浄して、インジェクションだったらインジェクタークリウーナーなどを使ったほうがいいですね。
燃料系統が腐ったりすると、ノッキングを起こしたりいろんな弊害が生まれるので注意が必要です。